
七五三の記念撮影、前撮りと後撮り、どちらが良いか迷っていませんか?この記事では、前撮り・後撮りの基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、費用相場、最適な時期、スタジオ選びのポイントまで詳しく解説します。結局どちらが良いかはご家庭の状況次第ですが、この記事を読めば、スケジュールや予算、お子様の年齢などを考慮し、最適な選択をするための判断基準が明確になります。後悔しない七五三の記念撮影のために、ぜひ参考にしてください。
1. 七五三の前撮り・後撮りとは?基本的な違いを知ろう
七五三のお祝いといえば、晴れ着を着て神社にお参りする姿を思い浮かべる方が多いでしょう。そして、その大切な思い出を形に残す記念撮影も欠かせません。この記念撮影には、お参り当日とは別の日に行う「前撮り」と「後撮り」という選択肢があります。まずは、それぞれの基本的な意味と違いについて理解を深めましょう。
1.1 七五三の前撮りとは
七五三の「前撮り(まえどり)」とは、その名の通り、七五三のお参りシーズンである11月15日前後よりも「前」の時期に行う記念写真撮影のことを指します。一般的には、春(3月~5月頃)から夏(6月~8月頃)、そして秋口(9月~10月頃)にかけて行われることが多いです。
お参り本番のシーズンは、神社も写真スタジオも大変混雑します。前撮りは、その混雑を避け、比較的余裕のある時期に、落ち着いて写真撮影に臨めるという考えから広く行われるようになりました。事前に撮影を済ませておくことで、お参り当日は参拝に集中できるというメリットもあります。また、夏休みなどを利用して、日焼けする前に撮影したいと考えるご家庭にも選ばれています。衣装選びやスタジオ、カメラマンの予約も、ピーク時期に比べて選択肢が多い傾向にあります。
1.2 七五三の後撮りとは
一方、七五三の「後撮り(あとどり)」とは、七五三のお参りシーズン(11月)が終わった「後」の時期に行う記念写真撮影のことです。具体的には、11月下旬から12月、あるいは年が明けて1月~2月頃に行われるケースが一般的です。
後撮りを選ぶ理由としては、お参りシーズンの喧騒が落ち着いた頃に、ゆっくりと撮影したいという点が挙げられます。また、スタジオによっては、シーズンオフの割引キャンペーンなどを実施している場合があり、費用を抑えたいと考えるご家庭にも人気があります。お参りを終えて少し成長したお子様の姿を写真に残せるという側面もあります。
前撮りと後撮りの基本的な違いをまとめると、以下のようになります。
項目 | 前撮り | 後撮り |
---|---|---|
撮影時期 | お参りシーズン(11月頃)より前 (主に3月~10月頃) | お参りシーズン(11月頃)より後 (主に11月下旬~翌年2月頃) |
混雑度(スタジオ・神社周辺) | 比較的空いている傾向 | 空いている傾向 |
衣装の選択肢(新作・人気) | 多い傾向 | 少なくなっている可能性がある |
割引キャンペーン | 時期によっては実施されることも | 実施されている可能性が高い傾向 |
お参り当日との関係 | 撮影を先に済ませ、お参り当日は参拝に集中できる | お参りを先に済ませ、後日ゆっくり撮影できる |
このように、前撮りと後撮りは、撮影するタイミングが違うだけでなく、それぞれに特徴があります。どちらが良いかは一概には言えず、ご家庭の状況や何を重視するかによって最適な選択は異なります。次の章からは、それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
2. 七五三の前撮りを選ぶメリット
七五三のお祝いを最高の思い出として残すために、写真撮影は欠かせません。近年、お参り当日とは別に写真撮影を行う「前撮り」や「後撮り」が一般的になっています。中でも「前撮り」には、多くのご家庭にとって魅力的なメリットがあります。ここでは、七五三の記念撮影で前撮りを選ぶ主なメリットを詳しくご紹介します。
2.1 余裕を持ったスケジュールで撮影できる
七五三のお参りが集中する10月、11月、特に土日祝日は神社もフォトスタジオも大変混雑します。お参り当日に撮影まで行うとなると、移動や着付け、ご祈祷、写真撮影とスケジュールが過密になりがちです。慣れない着物や草履でお子様が疲れてしまい、ぐずってしまうことも少なくありません。
その点、前撮りであれば、お参りとは別の日程で、時間にゆとりを持って撮影に臨むことができます。春や夏、初秋など、比較的空いている時期を選べば、スタジオやカメラマンも落ち着いて対応してくれるでしょう。お子様のコンディションが良い時間帯を選びやすく、ご機嫌な笑顔の写真を残せる可能性が高まります。また、親御さんの着付けやヘアメイクにも時間をかけられ、家族全員がリラックスして撮影を楽しめる点も大きなメリットです。
2.2 日焼け前にきれいな肌で撮影できる
夏休み期間中は、屋外でのレジャーやプールなどで、お子様が日焼けしてしまうことが多いものです。七五三の記念写真は、お子様の健やかな成長を記録する大切なもの。できれば、日焼けする前の自然な肌の状態で撮影したいと考える親御さんも多いでしょう。
春や初夏など、本格的な夏が来る前に前撮りを済ませておけば、日焼けを気にすることなく撮影できます。特に、七五三の定番である和装の場合、首元やうなじ、手元などが露出するため、日焼け跡が目立ちやすいことがあります。日焼け前に撮影することで、美しい着物姿をより一層引き立て、きれいな写真を残すことができるでしょう。
2.3 新作の着物や衣装を選びやすい
多くのフォトスタジオでは、七五三シーズンに向けて春から夏にかけて新作の着物やドレスなどの衣装を入荷します。前撮りの時期は、これらの最新デザインや人気のブランド衣装が豊富に揃っており、選択肢が多いのが魅力です。
七五三シーズン本番になると、人気の衣装から予約が埋まっていき、希望のデザインやサイズのものがレンタルできない可能性も出てきます。早めに前撮りの予約をすることで、お子様のお気に入りの一着や、親御さんが着せたいと思っていた憧れの衣装を選びやすくなります。豊富なバリエーションの中から、納得のいく衣装で特別な日の記念を残せるのは、前撮りならではのメリットと言えるでしょう。
2.4 スタジオやカメラマンの予約が取りやすい
七五三シーズン、特に10月・11月の土日祝日は、人気のフォトスタジオや腕の良いフリーカメラマンの予約は争奪戦になります。数ヶ月前から予約が埋まり始め、直前では希望の日時を押さえるのが困難になることも珍しくありません。
しかし、前撮りであれば、繁忙期を避けて撮影するため、比較的スムーズに予約を取ることができます。春(4月~5月)や夏(6月~8月)、あるいはシーズン直前の9月などは、スタジオ側にも余裕がある場合が多く、希望の日時や、評判の良いスタジオ、お気に入りのカメラマンを選びやすいでしょう。以下の表は、時期による予約の取りやすさの目安です。
前撮り時期 | 予約の取りやすさ(目安) | 主なメリット・注意点 |
---|---|---|
春(4月~5月) | ◎ 大変取りやすい | 日焼け前、新作衣装が出始める、気候が良い |
夏(6月~8月) | ○ 取りやすい | スタジオによっては夏休みキャンペーンも、屋外撮影は暑さ対策が必要 |
初秋(9月) | △ やや混み始める | 気候が安定、七五三本番が近い、早めの予約がおすすめ |
七五三シーズン(10月~11月) | × 非常に混雑 | 予約困難、スタジオも慌ただしい可能性 |
特に土日祝日しか都合がつかないご家庭にとっては、予約の選択肢が広がる前撮りは大きなメリットとなります。
2.5 お参り当日の予行演習になる
小さなお子様にとって、普段着慣れない着物を着て、草履を履いて長時間過ごすのは大変なことです。特に3歳のお子様は、途中で疲れてしまったり、嫌がってしまったりすることも少なくありません。
前撮りを経験しておくことで、お子様は着物や草履、ヘアメイクに慣れることができます。写真撮影の雰囲気にも慣れるため、お参り当日に写真館や神社で撮影する際も、スムーズに進みやすくなります。ぐずってしまったり、緊張して固まってしまったりするリスクを減らし、自然な笑顔を引き出しやすくなるでしょう。
また、親御さんにとっても、着付けにかかる時間や、お子様が着物で過ごす際の注意点などを事前に把握でき、当日の心構えができます。持ち物や移動手段などをシミュレーションする良い機会にもなり、お参り当日の段取りをスムーズに進める助けとなります。
3. 七五三の前撮りを選ぶデメリット
七五三の記念写真を余裕をもって撮影できる前撮りですが、メリットばかりではありません。ご家庭によってはデメリットとなりうる点も存在します。事前に把握しておくことで、より納得のいく選択ができるでしょう。
3.1 お参り当日と別日で費用がかさむ場合がある
前撮り最大のメリットである「お参りとは別日に撮影できる」点は、裏を返せば「2日分の手間と費用がかかる可能性がある」ということでもあります。具体的には、以下のような費用が前撮り日とお参り当日の両方で発生する可能性があります。
費用項目 | 前撮り | お参り当日 | 備考 |
---|---|---|---|
撮影料 | 発生 | (撮影する場合)発生 | スタジオによっては、お参り当日の同行撮影はオプション料金となることが多いです。 |
衣装レンタル料 | 発生 | 発生する可能性あり | 「前撮りパックにお参り当日レンタル無料」とあっても、選べる衣装が限られたり、別途保証料やクリーニング代が必要な場合があります。また、前撮りと違う衣装を着たい場合は当然追加料金がかかります。 |
着付け・ヘアメイク代 | 発生 | 発生 | 基本的に両日とも必要です。パック料金に含まれているか、別途必要なのかを確認しましょう。特に日本髪などを希望する場合は高額になることもあります。 |
交通費・その他 | 発生 | 発生 | スタジオや神社への移動費、食事代などが2日分必要になる場合があります。 |
もちろん、スタジオによっては前撮りとお参り当日のレンタル・着付けがセットになったお得なプランも多数用意されています。しかし、セットプランの内容をよく確認し、追加料金が発生しないか、予算内に収まるかを事前にしっかりシミュレーションしておくことが大切です。トータルで考えたときに、お参り当日にまとめて行う方が費用を抑えられるケースもあります。
3.2 子供の成長で衣装サイズが変わる可能性がある
特に春や夏など、お参り本番の11月よりもかなり早い時期に前撮りを行う場合、子供の成長によって予約した衣装のサイズが合わなくなるリスクがあります。
七五三を迎える3歳、5歳、7歳は、子供の成長が著しい時期です。数ヶ月の間にも身長が伸びたり、体つきが変わったりすることは十分に考えられます。特に靴や草履のサイズは変わりやすいポイントです。
もし、お参り当日に衣装のサイズが合わなくなってしまった場合、以下のような事態が考えられます。
- 着付けでなんとか調整する(着崩れしやすくなる可能性)
- 別の衣装に変更する(希望の衣装が空いていない可能性)
- サイズ変更や再レンタルに追加料金が発生する
- 最悪の場合、レンタルした衣装が着られない
スタジオによっては、ある程度のサイズ調整や、サイズ変更保証が付いているプランもあります。しかし、保証の範囲や条件(例:〇cmまでの成長ならOK、変更可能な衣装の種類など)はスタジオによって異なるため、契約前に必ず確認しましょう。特に、前撮りとお参りの間隔が半年以上空く場合は、このリスクを念頭に置いておく必要があります。
このデメリットを避けるためには、お参り当日に近い時期(例:9月~10月)に前撮りを行う、サイズ変更の保証が手厚いスタジオを選ぶ、などの対策が考えられます。
4. 七五三の後撮りを選ぶメリット
七五三のお祝いは11月15日前後が一般的ですが、写真撮影をあえてその後に行う「後撮り」にも、多くの魅力があります。慌ただしいシーズンを避け、落ち着いてお子様の成長の節目を祝いたいと考えるご家庭にとって、後撮りは有力な選択肢となるでしょう。ここでは、七五三の後撮りを選ぶ具体的なメリットを詳しくご紹介します。
4.1 落ち着いた時期にゆっくり撮影できる
七五三の後撮りを選ぶ最大のメリットの一つは、繁忙期を避けて落ち着いた環境で撮影に臨めることです。一般的に七五三のピークは10月から11月にかけてであり、この時期の写真スタジオや神社は多くの家族連れで大変混雑します。
しかし、12月以降になるとその混雑も緩和され、予約が取りやすくなるだけでなく、撮影当日もスタジオ内やロケーション先でゆったりと過ごせる可能性が高まります。特に小さなお子様の場合、慣れない衣装や場所、人の多さに疲れてしまい、ぐずったり笑顔が出にくくなったりすることも少なくありません。後撮りであれば、繁忙期特有の混雑や慌ただしさとは無縁の、比較的静かな環境で、お子様のペースに合わせて撮影を進めやすいでしょう。時間に追われることなく、リラックスした自然な表情を引き出しやすいのは大きな利点です。また、親御さんの精神的な負担も軽減され、家族全員が穏やかな気持ちで撮影を楽しめます。
4.2 割引キャンペーンなどを利用できる場合がある
写真スタジオやフォトグラファーによっては、七五三の繁忙期が過ぎた後、お得な割引キャンペーンや特典プランを用意している場合があります。これは、閑散期となる冬場の集客を目的としたもので、費用を抑えたいご家庭にとっては大きな魅力となります。
具体的には、以下のようなキャンペーンが考えられます。
キャンペーンの種類(例) | 内容(例) | 期待できるメリット |
---|---|---|
撮影料金割引 | 通常料金から10%~30%OFF、平日限定特別価格など | 基本的な撮影費用を直接的に抑えられます。 |
データ・商品割引 | 購入データ枚数増量、アルバムやフォトフレームの割引、セットプラン割引など | 写真データや形に残る商品を通常よりお得に入手できます。 |
オプション無料/割引 | 家族写真撮影無料、兄弟姉妹の衣装レンタル割引、ヘアセット無料など | 追加で発生しがちな費用を節約できます。 |
お参り用着物レンタル割引 | 後撮り利用特典として、翌年のお参り用着物レンタル料金を割引(※スタジオによる) | 撮影とは別日のお参り費用を抑えられる可能性があります。 |
これらのキャンペーン内容はスタジオによって様々ですので、後撮りを検討する際は、複数のスタジオの公式サイトや問い合わせで、閑散期向けのプランや割引情報をチェックすることをおすすめします。賢く利用すれば、クオリティの高い写真をリーズナブルな価格で残せるかもしれません。
4.3 子供の成長した姿を残せる
七五三は、お子様の健やかな成長を祝い、記録する大切な機会です。後撮りを選ぶということは、七五三の本来の時期(11月15日前後)よりも少し成長した姿を写真に収められることを意味します。
特に3歳や5歳といった時期のお子様の成長は目覚ましく、数ヶ月違うだけでも顔つきがキリッとしたり、身長が伸びていたり、できることが増えていたりと、変化が見られます。前撮りではまだあどけなさが残っていた表情が、後撮りでは少しお兄さん・お姉さんらしい、しっかりとした表情になっているかもしれません。「今しかない貴重な瞬間」を、より成長した形で記録できる点は、後撮りならではのメリットと言えるでしょう。
もし前撮りも行っている場合(例えばお参り用とは別にカジュアルな撮影など)は、その写真と比較することで、短期間での成長ぶりをより一層実感できるという楽しみもあります。より大人びた表情やしっかりとした立ち姿など、その年齢ならではの成長の証を美しい写真で残せるのは、親御さんにとって何よりの喜びとなるはずです。
5. 七五三の後撮りを選ぶデメリット
七五三の記念撮影を、お参りシーズンが過ぎた後に行う「後撮り」。落ち着いて撮影できるなどのメリットがある一方、いくつか注意しておきたいデメリットも存在します。後悔しない選択をするために、後撮りのデメリットを具体的に見ていきましょう。
5.1 人気の衣装が少なくなっている可能性がある
七五三のメインシーズンである10月、11月には、多くの方が着物やドレスなどの衣装をレンタル・利用します。そのため、後撮りの時期になると、人気の着物や最新デザインの衣装は、七五三シーズン中に予約が埋まってしまう可能性が高いです。「どうしてもこのブランドの着物が着たい」「豊富な選択肢の中から選びたい」というこだわりがある場合は、希望通りの衣装が見つからないかもしれません。
特に、お子様の体型に合うサイズが限られている場合や、兄弟姉妹でお揃いのテイストにしたい場合などは、選択肢が狭まってしまう可能性があります。事前にスタジオへ問い合わせて、希望する衣装の在庫状況を確認したり、衣装の持ち込みが可能か相談したりすることをおすすめします。
5.2 子供の疲れが出やすい可能性がある
後撮りは、七五三のお参りシーズン(主に11月)が終わった後、12月以降に行われることが一般的です。この時期は、七五三のお参り本番を終えた直後であったり、年末年始の慌ただしさや寒さが厳しくなる季節と重なったりするため、お子様の体調や機嫌が悪くなりやすく、撮影がスムーズに進まないリスクがあります。
特に小さなお子様の場合、慣れない環境での長時間の撮影は負担が大きくなりがちです。せっかくの記念撮影なのに、お子様がぐずってしまったり、笑顔の写真が少なかったりすると残念ですよね。後撮りを選ぶ際は、お子様の生活リズムや体調を最優先に考え、無理のないスケジュールを組むことが大切です。撮影当日も、こまめな休憩を挟んだり、お気に入りのおもちゃやおやつを持参したりするなどの工夫をすると良いでしょう。
5.3 年賀状に間に合わない場合がある
七五三の写真を年賀状に使いたいと考えている方は多いでしょう。しかし、後撮りの時期によっては、年賀状の準備に間に合わない可能性があります。
一般的に、写真スタジオで撮影してからデータやアルバムなどの商品を受け取るまでには、数週間程度の時間がかかります。12月に入ってから後撮りを行う場合、写真データの受け取りや年賀状のデザイン・印刷・投函準備期間を考慮すると、年賀状の投函時期(一般的に12月25日頃まで)に間に合わないケースが出てきます。
年賀状に七五三の写真を使いたい場合は、後撮りであっても可能な限り早い時期(できれば11月中)に撮影を済ませるか、事前にスタジオへ写真データの納期を必ず確認するようにしましょう。もし間に合わない場合は、寒中見舞いとして送る、または来年の年賀状に使用するなど、別の方法を検討する必要があります。
これらのデメリットを理解した上で、ご自身の家庭の状況や優先順位に合わせて、後撮りが最適かどうかを判断することが重要です。以下の表に、後撮りの主なデメリットとその対策をまとめました。
デメリット項目 | 主な理由 | 考えられる対策 |
---|---|---|
人気の衣装が少なくなっている可能性 | 七五三シーズン中に多くの衣装がレンタル・使用されるため | 早めにスタジオへ問い合わせる、衣装持ち込みを検討する、第二希望・第三希望を用意する |
子供の疲れが出やすい可能性がある | お参り直後や年末年始の慌ただしさと重なり、生活リズムが乱れやすいため | 子供の体調を最優先し日程調整、休憩を多めに取る、短時間集中プランを選ぶ |
年賀状に間に合わない場合がある | 撮影時期が遅いと、データ納品・年賀状作成・印刷の時間が足りなくなるため | 年賀状利用なら11月中の撮影を目指す、スタジオに納期を確認、寒中見舞いや来年の年賀状での利用を検討する |
6. 結局どっちがいい?前撮り・後撮りを選ぶ判断基準
七五三の前撮りと後撮り、それぞれのメリット・デメリットを知ると、「結局、我が家にはどっちが合っているの?」と迷ってしまいますよね。ご家庭の状況や何を重視するかによって、最適な選択は異なります。ここでは、具体的な判断基準をいくつかご紹介しますので、ご家族で話し合って決める際の参考にしてください。
6.1 スケジュールや予算重視ならどっちを選ぶ?
七五三の準備において、スケジュール調整と予算管理は非常に重要なポイントです。どちらを優先するかで、前撮り・後撮りの選択が変わってくることがあります。
時間に余裕を持ち、計画的に準備を進めたいご家庭には前撮りがおすすめです。七五三シーズン本番(10月~11月)を避けることで、スタジオや神社の混雑を回避しやすくなります。特に、春から夏にかけての前撮りは、気候も安定しており、お子様の日焼け前に撮影できるというメリットもあります。ただし、お参り当日とは別の日程になるため、準備や費用が二重にかかる可能性も考慮しましょう。
一方、費用を少しでも抑えたい、あるいは七五三シーズン後の落ち着いた時期に撮影したいと考えるなら後撮りも有力な選択肢です。スタジオによっては、オフシーズンとなる12月以降に割引キャンペーンを実施することがあります。お参りを無事に終えてから、改めてゆっくり撮影に臨めるのも魅力です。ただし、人気の衣装が少なくなっていたり、年賀状の準備に写真が間に合わない可能性がある点は注意が必要です。
以下の表で、スケジュールと予算の観点から前撮りと後撮りの特徴を比較してみましょう。
判断軸 | 前撮り | 後撮り |
---|---|---|
スケジュール | 余裕を持って計画・予約できる 繁忙期を避けられる お参り当日の予行演習になる | お参り後に落ち着いて撮影できる 繁忙期を避けられる |
予約の取りやすさ | 比較的取りやすい(特に春~夏) | 比較的取りやすい(12月以降) |
費用 | 通常料金が多い セットプランでお得な場合も お参り当日と別日で費用がかさむ可能性 | 割引キャンペーンを利用できる可能性 お参り当日と別日で費用がかさむ可能性 |
注意点 | お参りまでに子供が成長する可能性 | 年賀状に間に合わない可能性 七五三の年齢から少し過ぎる |
6.2 子供の年齢や性格で考えるならどっちを選ぶ?
七五三の主役はお子様です。お子様の年齢や性格に合わせて、無理なく楽しめる撮影時期を選ぶことが大切です。
特に3歳のお子様は、集中力が短く、慣れない環境や衣装で疲れやすい傾向があります。そのため、時間に余裕を持って撮影に臨める前撮りがおすすめです。撮影スタジオの雰囲気に慣れる時間を作ったり、休憩を挟みながら進めたりすることで、お子様の負担を軽減できます。人見知りや場所見知りをするお子様の場合も、前撮りで事前に撮影を経験しておくことで、お参り当日の緊張を和らげる効果も期待できます。
5歳、7歳になると体力もつき、状況理解も進みますが、やはり個人差は大きいです。活発なお子様であれば、気候の良い時期の前撮りでロケーション撮影を楽しむのも良いでしょう。お子様の体力や機嫌を最優先に考え、コンディションの良い時期を選ぶことが、素敵な写真を残すための鍵となります。
後撮りの場合は、七五三のお祝いを経験した後なので、お子様が撮影の意味を理解し、より協力的になってくれる可能性もあります。少し成長した姿を残せるのも後撮りの魅力ですが、七五三の年齢(満年齢または数え年)ぴったりで写真を残したい場合は、やはり前撮りかシーズン中の撮影が基本となります。
6.3 衣装の選択肢を重視するならどっちを選ぶ?
七五三の衣装は、お子様にとってもご家族にとっても楽しみの一つです。「絶対にこの着物が着たい!」「たくさんの種類の中から選びたい」という場合は、衣装の在庫が豊富で、新作デザインも出揃う前撮りが圧倒的に有利です。
特に、人気のブランド着物や、こだわりのデザイン、サイズの選択肢が多いのは、予約が本格化する前の時期です。春から夏にかけて予約・撮影を行うことで、希望の衣装を確保しやすくなります。多くのスタジオでは、早い時期から衣装の見学や予約を受け付けていますので、早めに動き出すのがおすすめです。
一方、後撮りの時期になると、人気の衣装はすでに出払ってしまっている可能性があります。ただし、「衣装にはそれほど強いこだわりはない」「費用を抑えたい」という場合には、後撮りでも十分満足できる衣装が見つかることも多いです。スタジオによっては、後撮り限定の割引対象衣装を用意している場合もあります。
6.4 お参り当日の負担を減らしたいならどっちを選ぶ?
七五三のお参り当日は、早朝からの着付け、神社への移動、ご祈祷、親戚との会食など、想像以上に慌ただしくなりがちです。お子様はもちろん、付き添う大人も疲れてしまうことがあります。
お参り当日の負担を少しでも減らしたいと考えるなら、前撮り・後撮り問わず、撮影を別日に設定するのが最も効果的です。撮影を別日にすることで、当日はお参りに集中でき、時間に追われることなく、ゆったりとした気持ちでお祝いの日を過ごせます。
特に前撮りは、着付けや草履に慣れる練習にもなり、お参り当日の予行演習として役立つというメリットがあります。「着物を嫌がらないか」「草履で歩けるか」といった不安を事前に解消できるのは大きな利点です。
後撮りの場合も、お参り当日の負担軽減という点では同様の効果があります。お参りという一大イベントを終えた後なので、親子ともにリラックスした状態で、改めて写真撮影に集中できるでしょう。
どちらを選ぶにしても、撮影日とお参り日を分けることで、それぞれのイベントを心ゆくまで楽しむ余裕が生まれます。ご家族の体力や当日のスケジュールを考慮して、最適な方法を選びましょう。
7. 七五三 前撮り・後撮りの最適な時期はいつ?
七五三のお祝いの中心となるのは11月15日ですが、写真撮影は必ずしもその時期に行う必要はありません。むしろ、混雑を避け、より良い条件で撮影するために、多くの方が「前撮り」または「後撮り」を選んでいます。ここでは、前撮りと後撮り、それぞれの最適な時期と、時期による混雑状況について詳しく解説します。
お子様のコンディションやご家族のスケジュール、希望する撮影スタイルに合わせて、ベストなタイミングを見つけましょう。
7.1 前撮りにおすすめの時期と混雑状況
前撮りは、七五三シーズン本番(11月)よりも前に行う撮影です。一般的に、春から秋にかけての期間が前撮りシーズンとされています。時期によって気候やスタジオの混雑具合が異なるため、それぞれの特徴を理解して選びましょう。
【春(4月~5月)】
- メリット:気候が穏やかで過ごしやすく、新緑が美しいロケーション撮影に向いています。また、本格的な七五三シーズン前なので、スタジオやカメラマンの予約が比較的取りやすい傾向にあります。日焼けをする前に撮影できるのも大きなメリットです。
- デメリット:ゴールデンウィーク期間は混雑する可能性があります。また、梅雨入り前の時期でもあるため、天候によってはスケジュール調整が必要になることもあります。
- 混雑状況:比較的空いている時期ですが、ゴールデンウィーク周辺は注意が必要です。
【夏(6月~8月)】
- メリット:夏休みを利用して、平日にゆっくり撮影できるご家庭もあります。スタジオによっては、夏限定の割引キャンペーンを実施している場合もあります。
- デメリット:屋外でのロケーション撮影は暑さ対策が必須となり、お子様の体調管理に注意が必要です。また、日焼けしやすい時期でもあるため、日焼け跡が気になる方は早めの時期を選ぶか、スタジオ撮影中心にするのがおすすめです。
- 混雑状況:スタジオ撮影は比較的空いていることが多いですが、お盆休み期間などは混雑する可能性もあります。
【秋(9月~10月)】
- メリット:気候が安定し、過ごしやすい日が多くなります。七五三本番が近づき、お子様の気分も盛り上がりやすい時期です。紅葉には少し早いですが、秋らしい風景での撮影も可能です。
- デメリット:七五三シーズン直前となるため、スタジオや人気のカメラマンの予約が取りにくくなってきます。特に土日祝日は早めの予約が必須です。運動会などの学校行事と重なる可能性もあります。
- 混雑状況:徐々に混雑し始め、ピークに近づく時期です。希望の日時がある場合は、数ヶ月前からの予約を検討しましょう。
前撮りの時期別特徴まとめ
時期 | メリット | デメリット | 混雑度 |
---|---|---|---|
春 (4月~5月) | 気候が良い、新緑が綺麗、日焼け前、予約が比較的取りやすい | GWは混雑、梅雨の可能性 | 低~中 |
夏 (6月~8月) | 夏休み利用可、スタジオは比較的空いている、キャンペーンの可能性 | 暑さ・日焼け対策必須、屋外撮影は負担が大きい | 低~中(スタジオ) |
秋 (9月~10月) | 気候が良い、七五三気分が高まる、秋らしい風景 | 予約が取りにくくなる、行事と重なる可能性 | 高 |
7.2 後撮りにおすすめの時期と混雑状況
後撮りは、七五三シーズン本番(11月)が終わった後に行う撮影です。11月下旬から翌年の1月、2月頃までが一般的な後撮りの時期とされています。落ち着いた環境で撮影したい方や、お得なプランを利用したい方におすすめです。
【11月下旬~12月】
- メリット:七五三のピークシーズンが過ぎ、スタジオの混雑が少し緩和されます。お参りを済ませた安心感の中で、リラックスして撮影に臨めるでしょう。スタジオによっては、後撮りキャンペーンを開始するところもあります。
- デメリット:年末年始の準備で忙しい時期と重なる可能性があります。年賀状に写真を使いたい場合は、早めに撮影・写真選びを終える必要があります。人気の衣装は少なくなっている可能性もあります。
- 混雑状況:ピークは過ぎていますが、土日や年末近くはまだ混雑している場合があります。年賀状需要も影響します。
【1月~2月】
- メリット:七五三の完全なオフシーズンとなり、スタジオは最も空いている時期です。予約が非常に取りやすく、割引率の高いキャンペーンが多く見られます。費用を抑えたい方には絶好のタイミングです。
- デメリット:屋外での撮影は寒さ対策が必要です。また、インフルエンザなどの感染症が流行しやすい時期でもあるため、お子様の体調管理には十分注意が必要です。
- 混雑状況:最も空いている時期(低)です。
【3月】
- メリット:少しずつ暖かくなり、春の兆しを感じられる時期です。後撮りキャンペーンが継続されている場合もあります。
- デメリット:卒園・卒業、入園・入学シーズンと重なるため、スタジオによっては再び混雑し始める可能性があります。特に土日祝日は予約が取りにくくなることもあります。
- 混雑状況:再び混雑し始める傾向(中)があります。
後撮りの時期別特徴まとめ
時期 | メリット | デメリット | 混雑度 |
---|---|---|---|
11月下旬~12月 | 混雑緩和、後撮りキャンペーン開始、リラックスして撮影 | 年末年始で多忙、年賀状は急ぐ必要あり、衣装の選択肢減 | 中 |
1月~2月 | 最も空いている、予約が取りやすい、お得なキャンペーンが多い | 寒さ・感染症対策が必要 | 低 |
3月 | 気候が良くなる、キャンペーン継続の可能性 | 卒入園・入学シーズンで混雑の可能性 | 中 |
前撮り・後撮りともに、土日祝日は平日よりも混雑する傾向にあります。可能であれば平日の利用を検討すると、よりスムーズに撮影を進められるでしょう。また、人気のスタジオやカメラマンは、どの時期であっても早めに予約が埋まってしまう可能性があります。希望のスタジオや日程が決まっている場合は、できるだけ早く問い合わせ・予約をすることをおすすめします。
8. 七五三 前撮り・後撮りの費用相場
七五三の記念写真を前撮りや後撮りで残したいと考えたとき、気になるのが費用ですよね。スタジオ撮影にするか、ロケーション撮影にするか、どんなプランを選ぶかによって費用は大きく変わってきます。ここでは、七五三の前撮り・後撮りにかかる費用の相場や内訳、そして賢く費用を抑えるためのポイントを詳しく解説します。
8.1 スタジオ撮影の費用内訳
スタジオ撮影は、天候に左右されず、豊富な衣装や背景で撮影できるのが魅力です。大手写真館チェーンや個人経営のスタジオなど、様々な選択肢があります。費用は主に「撮影料」「衣装レンタル代」「着付け・ヘアメイク代」「商品代(アルバム・データなど)」で構成され、これらがセットになったパッケージプランが主流です。
一般的な費用相場は以下のようになりますが、スタジオやプラン内容によって変動します。
項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
撮影料 | 3,000円~10,000円程度 | キャンペーンで無料になる場合も。基本料金として設定されていることが多い。 |
衣装レンタル代 | 無料~30,000円程度/着 | プランに含まれる場合が多い。ブランド着物などは追加料金の場合も。持ち込み料がかかるスタジオもあるため確認が必要。 |
着付け・ヘアメイク代 | 5,000円~15,000円程度 | プランに含まれる場合が多い。日本髪など特殊な髪型は追加料金の場合も。 |
商品代(アルバム・台紙・データ) | 20,000円~100,000円以上 | 最も費用に差が出る部分。アルバムの種類、ページ数、データのカット数、プリントサイズなどで大きく変動。 |
パッケージプラン総額 | 30,000円~80,000円程度 | 一般的な相場。選ぶ商品やオプションによって10万円を超えることも珍しくない。 |
大手写真館(例:スタジオアリス、スタジオマリオなど)では、キャラクターとの撮影プランや、豊富な衣装が魅力ですが、選ぶ写真の枚数や商品によって最終的な金額が変動しやすい傾向があります。個人経営のスタジオでは、貸切制でじっくり撮影できたり、おしゃれな雰囲気の写真が撮れたりする一方、料金体系はスタジオごとに様々です。必ずプラン内容と追加料金の有無を事前に確認しましょう。
8.2 ロケーション撮影の費用内訳
ロケーション撮影は、神社やお寺、公園など、思い出の場所や自然光あふれる開放的な空間で撮影できるのが魅力です。出張撮影専門のカメラマンや、スタジオによってはロケーション撮影プランを用意している場合があります。
費用は主に「撮影料(出張料含む)」「データ納品」で構成されることが多く、衣装レンタルや着付け・ヘアメイクは別途手配するか、オプションで依頼するケースが一般的です。
項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
撮影料(出張料含む) | 20,000円~50,000円程度 | 撮影時間(例:60分、90分)や納品カット数で料金が決まることが多い。土日祝は割増料金の場合も。遠方の場合は別途交通費が必要な場合がある。 |
データ納品 | プラン料金に含まれることが多い | 全データまたはセレクトデータを納品が主流。納品方法(オンライン、DVDなど)は要確認。 |
衣装レンタル・着付け・ヘアメイク | 別途手配の場合:20,000円~50,000円程度 | 提携業者を紹介してくれる場合や、自分で手配する必要がある。美容院やレンタル衣装店に依頼。カメラマンによってはオプションで用意している場合も。 |
アルバム・プリント作成 | オプション:10,000円~ | データ納品が基本のため、アルバム作成は別途オプション料金となることが多い。 |
総額(衣装等別途手配の場合) | 40,000円~100,000円程度 | 衣装や着付けをどこで手配するかによって総額が大きく変動。 |
ロケーション撮影では、神社など撮影場所によっては許可申請や撮影料が別途必要になる場合があるため、事前にカメラマンや施設に確認が必要です。また、衣装や着付け・ヘアメイクを自分で手配する場合、その手間と費用も考慮に入れる必要があります。
8.3 費用を抑えるポイント
七五三の前撮り・後撮りは、工夫次第で費用を賢く抑えることができます。以下のポイントを参考に、ご家庭に合ったプランを見つけましょう。
- 早期割引やキャンペーンを活用する:多くのスタジオでは、シーズン前の早い時期(春~夏)の前撮りや、シーズン後の後撮り(12月~)にお得なキャンペーンを実施しています。
- 平日を選ぶ:土日祝日は割増料金になるスタジオやカメラマンが多いため、可能であれば平日に撮影を予約するのがおすすめです。予約も取りやすい傾向があります。
- パッケージプランの内容を吟味する:必要なもの(データ、アルバム、プリントなど)を見極め、過不足のないプランを選びましょう。特にアルバムや台紙は高価になりがちなので、本当に必要か検討しましょう。
- データ中心のプランを選ぶ:最近は撮影データのみ、またはデータが多く含まれるプランが人気です。データがあれば、後で自分でフォトブックを作成したり、年賀状に使ったりと自由度が高まります。
- 衣装を持ち込む:お持ちの着物や、別途購入・レンタルした衣装を持ち込むことで、費用を抑えられる場合があります。ただし、スタジオによっては持ち込み料がかかる、あるいは持ち込み不可の場合もあるため、必ず事前に確認しましょう。
- 複数のスタジオ・カメラマンを比較検討する:料金体系やプラン内容は様々です。最低でも2~3社の見積もりを取り、サービス内容、写真の雰囲気、口コミなどを総合的に比較検討することが重要です。
- 兄弟姉妹割引などを確認する:兄弟姉妹で一緒に七五三を迎える場合や、同時に撮影する場合、割引が適用されることがあります。対象となるか確認してみましょう。
費用だけでなく、写真のクオリティ、スタッフの対応、アクセスの良さなども考慮して、後悔のない選択をしてくださいね。
9. 七五三 前撮り・後撮りのスタジオ選びと予約の注意点
七五三の記念写真を成功させるためには、スタジオ選びとスムーズな予約が欠かせません。前撮り・後撮りのどちらを選ぶにしても、ご家族の希望に合ったスタジオを見つけ、余裕を持って準備を進めることが大切です。ここでは、スタジオの種類ごとの特徴や、予約時に注意すべきポイントを詳しく解説します。
9.1 スタジオの種類と特徴
七五三の写真撮影ができるスタジオには、大きく分けて「大手写真館チェーン」「個人経営の写真スタジオ」「出張撮影専門サービス」の3つのタイプがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、ご自身の希望や予算に合わせて最適な場所を選びましょう。
9.1.1 大手写真館チェーンの特徴
「スタジオアリス」や「スタジオマリオ」に代表される大手写真館チェーンは、全国に店舗があり、アクセスしやすいのが魅力です。衣装の品揃えが豊富で、和装から洋装、人気キャラクターとのコラボ衣装まで幅広く用意されています。撮影セットや小物も充実しており、様々な背景で撮影できます。また、スタッフの対応がマニュアル化されていることが多く、安定したサービスを受けられる安心感があります。ただし、人気の時期は予約が集中しやすく、スタジオ内が混雑することもあります。撮影が流れ作業のように感じられたり、オプションを追加していくうちに費用が高額になったりする可能性も考慮しましょう。
9.1.2 個人経営の写真スタジオの特徴
地域に根ざした個人経営の写真スタジオは、カメラマンの個性やスタジオ独自のコンセプトが色濃く反映されるのが特徴です。アットホームな雰囲気の中で、一組一組に時間をかけて丁寧に対応してくれる傾向があります。オリジナリティあふれる写真を求める方や、貸切空間でリラックスして撮影したい方におすすめです。ただし、大手チェーンに比べると衣装の数は限られる場合があります。また、人気のスタジオは予約が数ヶ月先まで埋まっていることもあるため、早めの問い合わせが必要です。
9.1.3 出張撮影専門サービスの特徴
「fotowa(フォトワ)」や「Lovegraph(ラブグラフ)」などの出張撮影専門サービスは、スタジオではなく、神社やお寺、公園など、ご家族の希望する場所へカメラマンが赴いて撮影するスタイルです。かしこまったスタジオ写真とは異なり、お子様の自然な表情や、その場所ならではの風景を取り入れた写真を残せるのが最大の魅力です。データで納品されることが多く、自由に使用しやすい点もメリットと言えます。一方で、撮影場所の許可取りが必要な場合や、天候に左右されるリスクがあります。また、衣装レンタルや着付け・ヘアメイクは提携サービスを利用するか、別途自分で手配する必要があるケースが多い点に注意が必要です。
それぞれのスタジオタイプの特徴を比較してみましょう。
スタジオタイプ | 主なメリット | 主なデメリット | おすすめな方 |
---|---|---|---|
大手写真館チェーン | 衣装・セットが豊富、アクセスが良い、サービスが安定 | 混雑しやすい、流れ作業感がある可能性、費用が高めになることも | 豊富な衣装から選びたい方、手軽に撮影したい方 |
個人経営の写真スタジオ | オリジナリティが高い、アットホーム、丁寧な対応 | 衣装が少なめの場合がある、予約が取りにくいことも | こだわりの写真を残したい方、リラックスして撮影したい方 |
出張撮影専門サービス | 好きな場所で撮影できる、自然な表情が撮れる、データ納品が多い | 天候に左右される、衣装・着付けの手配が必要な場合が多い | ロケーション撮影をしたい方、自然な雰囲気の写真が好きな方 |
9.2 衣装レンタルの有無や種類を確認
スタジオを選ぶ際には、衣装レンタルのシステムと、どのような衣装が用意されているかを事前にしっかり確認しましょう。プラン内にレンタル衣装代が含まれているか、別途料金が必要か、何着までレンタル可能かなどはスタジオによって異なります。特に、前撮りの場合は新作や人気の衣装を選びやすい傾向がありますが、後撮りでは選択肢が少なくなっている可能性も考慮する必要があります。
以下の点を確認しておくと安心です。
- レンタル可能な衣装の種類(和装・洋装、ブランド、サイズ展開)
- 衣装レンタルの料金体系(プラン内か、追加料金はいくらか)
- レンタルできる着数
- 兄弟姉妹用の衣装レンタルの有無と料金
- 持ち込み衣装の可否と持ち込み料の有無
- 着付け、ヘアメイクが含まれているか
事前にスタジオのウェブサイトを見たり、電話で問い合わせたりして、希望するイメージに合う衣装があるか確認しておきましょう。
9.3 撮影プランと料金体系を比較
七五三の撮影プランは、スタジオによって内容や料金体系が大きく異なります。「基本料金」に何が含まれているのかを細かくチェックすることが非常に重要です。一見安く見えるプランでも、実際には撮影料のみで、衣装代、着付け・ヘアメイク代、写真データ代、アルバム代などが別途必要になるケースも少なくありません。
以下の項目について、プラン内容と追加料金の有無を確認し、複数のスタジオを比較検討しましょう。
- 撮影料
- 衣装レンタル代(和装・洋装、着数)
- 着付け、ヘアメイク代
- 写真データ(カット数、納品方法、追加購入の料金)
- アルバムや台紙などの商品代
- 兄弟姉妹の撮影料や衣装代
- 土日祝日の追加料金
- 出張撮影の場合の出張費
- その他オプション(小物レンタルなど)
総額でいくらになるのか、予算内で希望が叶うプランはどれか、納得いくまで比較検討することをおすすめします。
9.4 予約はいつ頃するのがベストか
七五三の撮影予約、特に人気のスタジオや土日祝日の予約は、できるだけ早めに行動するのが鉄則です。多くのご家庭が考えることは同じで、良い日取りや時間帯はすぐに埋まってしまいます。
前撮りの場合:
気候が良く、日焼けの心配も少ない春(4月~6月頃)から夏(7月~8月頃)にかけて予約する方が多いです。特に、大手スタジオの早割キャンペーンなどを利用したい場合は、さらに早い時期(春先など)から検討を始めると良いでしょう。遅くとも撮影希望日の2~3ヶ月前には予約を済ませておくと安心です。
後撮りの場合:
七五三シーズン(10月~11月)が過ぎた11月下旬から1月頃が主な時期となります。前撮りシーズンに比べると予約は取りやすい傾向にありますが、年末年始や成人式シーズンと重なると混み合う可能性もあります。年賀状に七五三の写真を使いたい場合は、データの受け取り時期も考慮し、11月中に撮影を終えられるよう早めに予約しましょう。
いずれの場合も、希望のスタジオが決まったら、まずは空き状況を確認し、早めに予約を入れることを心がけましょう。予約時には、キャンセルポリシーや日程変更の可否、その際の料金についても確認しておくと、万が一の場合も安心です。
10. 七五三の前撮り・後撮りに関するQ&A
七五三の前撮りや後撮りを検討する中で、多くのご家庭が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。スタジオ選びや準備の参考にしてください。
10.1 お参り当日の撮影はだめ?
お参り当日の撮影が絶対にダメということはありません。しかし、多くのご家庭が前撮りや後撮りを選ぶのには理由があります。
お参り当日は、慣れない着物を着て神社へ移動し、ご祈祷を受け、親戚への挨拶回りなど、お子様にとってもご家族にとっても想像以上に慌ただしくなりがちです。そのため、時間に追われてしまい、お子様が疲れてしまったり、笑顔の写真を残すのが難しくなったりする可能性があります。
また、参拝客が多い時期には、他の人の写り込みを避けながら撮影場所を確保するのも大変です。天候に左右されるリスクもあります。
もちろん、お参り当日の自然な様子や、ご祈祷中の厳かな雰囲気を記録として残したいという場合は、出張カメラマンに依頼するのも一つの方法です。ただし、神社によってはプロカメラマンによる撮影が制限されている場合もあるため、事前に神社へ確認することが必須です。
メリット・デメリットを考慮すると、記念写真は前撮りや後撮りで余裕を持って行い、お参り当日はスナップ写真程度に留めるか、短時間での撮影に限定するのがおすすめです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
お参り当日撮影 | 移動の手間が一度で済む お参りの臨場感ある写真が残せる | スケジュールがタイトで慌ただしい 子供が疲れやすく、機嫌が悪くなる可能性がある 天候に左右される 混雑で撮影場所の確保が難しい場合がある 神社によっては撮影制限がある 写真のクオリティが安定しない可能性がある |
10.2 兄弟姉妹も一緒に撮影できる?
はい、多くのスタジオや写真館で兄弟姉妹と一緒に撮影することが可能です。七五三を迎えるお子様だけでなく、ご兄弟姉妹にとっても大切な記念になりますし、家族写真としても素敵な思い出を残せます。
ただし、いくつか注意点があります。
- 追加料金: 主役以外のお子様の衣装レンタルや着付け、ヘアメイクには追加料金が発生する場合がほとんどです。料金体系はスタジオによって異なるため、事前に確認しましょう。
- 衣装: 兄弟姉妹用の衣装の品揃えは、スタジオによって差があります。特に年齢が離れている場合や、洋装・和装の希望がある場合は、どのような衣装がレンタル可能か、事前に確認しておくと安心です。持ち込みが可能かどうかも合わせて確認しましょう。
- 撮影時間: 参加人数が増えると、その分撮影時間も長くなる傾向があります。小さなお子様がいる場合は、集中力が続くか、飽きないような工夫が必要になるかもしれません。スタジオによっては、兄弟姉妹撮影プランが用意されていることもあります。
予約時に兄弟姉妹も一緒に撮影したい旨を伝え、料金や衣装、撮影の流れについて詳しく確認しておくことが大切です。
10.3 祖父母も一緒に撮影できる?
はい、祖父母様も一緒に撮影に参加されるのは大歓迎というスタジオがほとんどです。お孫さんの晴れ姿を一緒に写真に残せるのは、祖父母様にとっても大変喜ばしいことです。
祖父母様が参加される場合のポイントは以下の通りです。
- 事前連絡: 予約時に祖父母様も参加する旨を必ず伝えましょう。撮影スペースや時間の調整が必要になる場合があります。
- 服装: 主役のお子様やご両親よりも控えめな服装を心がけるのが一般的です。お父様がスーツならお祖父様もスーツやジャケットスタイル、お母様が訪問着ならお祖母様も色無地や訪問着、あるいは上品なワンピースやスーツなどがおすすめです。家族全体で服装のテイストを合わせると、より統一感のある素敵な写真になります。
- スケジュール: 撮影時間は通常よりも長くなる可能性があるため、祖父母様の体力も考慮したスケジュール調整を心がけましょう。撮影の合間に休憩できるスペースがあるかなども確認しておくと安心です。
三世代での記念写真は、家族にとってかけがえのない宝物になります。ぜひ、お声がけしてみてはいかがでしょうか。
10.4 着物レンタルはどこでするのがおすすめ?
七五三の着物レンタルには、いくつかの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の状況に合わせて選ぶのがおすすめです。
レンタル方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
写真スタジオ・写真館 | 撮影とレンタルがセットでお得なプランが多い 着付け・ヘアメイクも一括で依頼できる 撮影当日の移動が楽 新作や人気の衣装が豊富 | スタジオによっては衣装の種類が限られる お参り当日に別の場所でレンタルする場合、手間がかかる(※お参り当日レンタルプランがある場合を除く) |
貸衣装専門店 | 豊富な種類の着物から選べる 老舗ならではの質の高い着物が見つかることも 小物類も充実している | 写真スタジオとは別に予約・手配が必要 着付け・ヘアメイクは別途手配が必要な場合が多い 返却の手間がかかる |
ネットレンタル | 自宅で手軽に比較・注文できる 比較的リーズナブルな価格帯が多い 全国どこへでも配送可能 | 実物を見たり試着したりできない 着付け・ヘアメイクは自分で手配する必要がある 返却時の梱包・発送の手間がかかる サイズ感や色味がイメージと異なるリスクがある |
着物持ち込み | 代々受け継がれた着物など、思い入れのある衣装を着せられる レンタル費用がかからない | スタジオによっては持ち込み料がかかる場合がある 着付け・ヘアメイクは別途手配またはスタジオに依頼(有料) 着物の状態(サイズ、汚れ、不足品)を事前に確認する必要がある 保管や手入れの手間がかかる |
前撮り・後撮りの場合は、着付けやヘアメイクもセットになっている写真スタジオでのレンタルが最も手軽で便利でしょう。特にこだわりたい衣装がある場合や、お参り当日にも同じ着物をレンタルしたい場合は、貸衣装専門店やネットレンタルも選択肢に入ります。持ち込みの場合は、対応可能か、持ち込み料はいくらかなどを事前にスタジオへ確認しましょう。
10.5 撮影データはいつもらえる?
撮影データの納期は、スタジオや契約するプランによって大きく異なります。一般的には、撮影日から数週間後から1ヶ月半後くらいが目安とされていますが、繁忙期(特に10月~11月)はさらに時間がかかる場合もあります。
データの受け渡し方法も様々で、CD-RやDVD-R、USBメモリでの納品、あるいはオンラインストレージからのダウンロード形式などがあります。データの内容も、全データがもらえるプラン、購入した写真のデータのみもらえるプラン、一定枚数を選んで購入するプランなど多岐にわたります。また、データに修正(レタッチ)が含まれるかどうかも確認が必要です。
年賀状に使用したい場合や、特定の日までにデータが必要な場合は、予約時に必ず納期を確認し、間に合うかどうかを確認しておくことが重要です。早期データ納品オプションを用意しているスタジオもあります。
10.6 雨天の場合はどうなるの?
撮影当日の天候は気になるところです。特にロケーション撮影を予定している場合は、雨天時の対応を事前に確認しておく必要があります。
- スタジオ撮影の場合: 屋内での撮影なので、基本的に天候に左右されません。予定通り撮影が可能です。ただし、スタジオまでの移動に影響が出るような悪天候の場合は、相談してみましょう。
- ロケーション撮影の場合: 雨天の場合は、延期またはスタジオ撮影への変更となるのが一般的です。
- 延期: 多くのスタジオでは、無料で別の日への延期が可能です。延期可能な期間や回数については、事前に規定を確認しておきましょう。
- スタジオ撮影への変更: スタジオによっては、ロケーション撮影が悪天候で中止になった場合に、スタジオでの撮影に切り替えることができる場合があります。
- 小雨決行: 小雨程度であれば、傘や雨具を使って撮影を続行する場合もあります。ただし、お子様の体調や衣装への影響を考慮して判断されます。
キャンセル料が発生する条件(当日キャンセルなど)も含め、雨天時の対応ポリシーを予約前にしっかりと確認しておきましょう。
10.7 子供がぐずってしまったら?
小さなお子様の場合、慣れない場所や衣装で疲れてしまったり、緊張してしまったりして、撮影中にぐずってしまうことは決して珍しいことではありません。プロのカメラマンやスタジオスタッフは、子供の対応に慣れているので安心してください。
多くのスタジオでは、以下のような対応をしてくれます。
- 休憩を挟む: お子様の様子を見ながら、適宜休憩を取ってくれます。おやつや飲み物で気分転換を図る時間も考慮してくれます(アレルギー等には注意)。
- 遊びながら撮影: おもちゃを使ったり、遊びを取り入れたりしながら、お子様の自然な笑顔を引き出す工夫をしてくれます。
- ペースを合わせる: 無理強いせず、お子様のペースに合わせて撮影を進めてくれます。
ご家族ができることとしては、
- お気に入りのおもちゃやおやつを持参する(スタジオに持ち込み可能か確認)。
- 撮影前日はしっかり睡眠をとらせる。
- 「頑張って」「ちゃんとして」とプレッシャーをかけるのではなく、「可愛いね」「かっこいいね」とたくさん褒めて、リラックスさせる声かけをする。
どうしても撮影が難しい場合は、撮影時間の延長や、別日への撮り直しが可能かどうかも、念のため確認しておくとより安心です(追加料金が発生する場合もあります)。
10.8 親の服装はどうすればいい?
七五三の主役はお子様ですが、ご両親も一緒に記念写真を撮る機会が多いでしょう。その際の服装について解説します。
基本的な考え方としては、主役であるお子様を引き立て、かつフォーマルな場にふさわしい服装を選ぶことが大切です。家族写真として全体のバランスも考慮しましょう。
- 父親の服装:
- スーツ(ブラック、ネイビー、グレーなど落ち着いた色)が一般的です。ネクタイはお祝いらしい明るめの色や柄を選んでも良いでしょう。
- 略礼装であるブラックスーツも適しています。
- カジュアルすぎる服装(Tシャツ、ジーンズなど)は避けましょう。
- 母親の服装:
- 和装: 訪問着、付け下げ、色無地などが格調高く、七五三のお祝いにふさわしい装いです。お子様が和装の場合は、母親も和装にすると統一感が出ます。お子様よりも控えめな色柄を選ぶのがポイントです。
- 洋装: セレモニースーツ(ツイード素材など)、上品なワンピース、セットアップなどが人気です。色はベージュ、ネイビー、グレー、パステルカラーなどがおすすめです。派手すぎるデザインや露出の多い服装は避けましょう。アクセサリーはパールなどが上品です。
家族で服装のテイスト(和装・洋装)や格を合わせると、まとまりのある美しい家族写真になります。スタジオによっては、両親用の衣装レンタルや着付け、ヘアセットに対応している場合もあるので、必要であれば事前に相談してみましょう。
11. まとめ
七五三の前撮りと後撮り、どちらを選ぶべきか悩む方は多いでしょう。前撮りはスケジュールに余裕があり新作衣装を選びやすいメリットが、後撮りは落ち着いて撮影でき割引が期待できるメリットがあります。一方で、それぞれ費用面や衣装の選択肢、お子様のコンディションなどのデメリットも考慮が必要です。この記事で解説したメリット・デメリット、最適な時期、費用相場、スタジオ選びのポイントを踏まえ、ご家庭の状況や予算、お子様の性格に合わせて最適な選択をしましょう。大切なのは、ご家族にとってベストなタイミングで、素敵な思い出を残すことです。
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